トップ  >  様々な「地域再生論」を知る  >  宮内泰介「人々の自然再生(歩く、見る、聞く)」
「地域再生」「地方からの改革」などをを取り上げた著作は数多くあります。国の政策の行き詰まりなどから、地方分権などが叫ばれ、様々な地方分権に関する議論がなされ、その後、数多くの専門家が地方再生論を著作として出版しました。概念論と実際の地域再生の事例をまとめたものがほとんどです。この章では、それらを一つずつ紹介していきます。



お勧め地域再生論の第一位!

平成29年、私の知るところの最も注目の地域再生本です。
実体験からの側面とその手法の意味合いがこのサイトの風土知に最も近いものです。


*以下、目次に沿って、そのポイントをご紹介していきます。

第一章 自然とは何だろうか?−人間との相互作用

この章では、いままで我々が考える「自然」という概念を人との関係で、問い返し、単に原生的な自然保護でなく、人とのかかわりのある風土として、その地域の伝統的な生態(風土)として捉えなおしていく必要性を説いています。

第二章 コモンズ 地域のみんなで自然にかかわる:しくみ

この章では、かつてイギリスで「コモンズ(the commons 共有地)」と呼ばれてきた「農民たちがアクセスできる土地」という概念を核に、日本の入会地のような地域で共有する土地、自然という概念の重要性を提起されています。地域の集団的な所有という概念がいか地域再生活動に重要かという意味合いです。

第三章 合意は可能なのか 多様な課長の中でのしくみづくり

この章では、現代のような都市エリアのように多様な価値観をもつ住民が居住している地域でこのようなコモンズが多様な価値観の中で成立しうるのかを問いかけています。
そのための合意形成がいかにむずかしいかを実例とともに語っています。その成功のカギは、複数のゴールの設定や柔軟性や順応性をもったモデル、計画が必要で、常に試行錯誤が求められることを教えてくれます。


第四章 実践 人と自然を聞く

この章は、この本の実践での肝といえます。実際に計画立案、このサイトでいうところの風土知を理解した上での実際の計画と活動には、「聞く」「聞き書き」が以下に重要かを経験知から伝えています。さらにこのサイトで強調してきた「物語」が以下に重要な役割を演じるかをもその実体験でのアイデアのひとつとして説明しています。

河合隼雄先生が教えてくださった「(過去に、古老に、風土知を知るために耳を傾けること)聞くこと」「(人に伝えるための)物語」の重要性がここでは、その実体験の中で見つけた手法として、提案されています。

是非、一度、手に取って、読んで見てほしい一冊です。

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