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リベラル・アーツとは

前章の概念と歴史説明にあった「西欧教育における教育としてのリベラル・アーツ」については、この章でご紹介します。
まず、Wikipediaでの情報を以下に転載しておきます。


<Wikipediaより、転載>

リベラル・アーツ(英: liberal arts)とは、

ギリシャ・ローマ時代に理念的な源流を持ち、ヨーロッパの大学制度において中世以降、19世紀後半や20世紀まで「人が持つ必要がある技芸(実践的な知識・学問)の基本」と見なされた自由七科のことである。
具体的には文法学・修辞学・論理学の3学、および算術・幾何(幾何学、図形の学問)・天文学・音楽の4科のこと。

現代では、「学士課程において、人文科学・社会科学・自然科学の基礎分野 (disciplines) を横断的に教育する科目群・教育プログラム」に与えられた名称である。

本項では上の両者について述べる。


概説

リベラル・アーツという表現の原義は「人を自由にする学問」で、それを学ぶことで一般教養が身につくもののことであり、こうした考え方の定義としての起源は古代ギリシアにまでさかのぼる。

欧米、とくにアメリカ合衆国では、おもに専門職大学院に進学するための基礎教育としての性格も帯びているともされている。

なお日本語の「藝術」という言葉はもともと、明治時代に啓蒙家の西周によってリベラル・アートの訳語として造語されたものである。


由来

古代ローマにおいて、「技術」(ラテン語: ars)は、「機械的技術」(アルテス・メカニケー、artes mechanicae)と、「自由の諸技術」(アルテス・リベラレス、artes liberales)とに区別されていた。

後者を英語に訳したものが「リベラル・アーツ」であるが、その科目や定義の起源は、古代ギリシアにまでさかのぼる。プラトンは、体育、ムーシケー(文芸や詩歌、古代ギリシャにおける音楽)とは別に、哲学的問答を学ぶための準備として、17、18歳までの少年時代に、第1科目として数論(1次元)と計算術の研究である算術、第2科目として平面(2次元)に関する研究である幾何学、第4科目として円運動に関する研究である天文学の4科目を特別に訓練する必要があると説いた。
プラトン自身によれば、上記4科目の訓練は、手工業者などのための機械的技術の訓練と区別されるだけでなく、少年に対しても決して強制してはならず、自由な意思に基づくもので、何より自身が理想とする哲人国家論における統治者のための教育としての意味を有しており、「数学的諸学科の自由な学習」という意味合いであった。

ところが、古代ギリシア社会においては、自由人とは、同時に「非奴隷」であり、兵役の義務も意味していたことから、この「数学的諸学科の自由な学習」が「自由の諸技術」としてとらえられるようになり、その後、ローマ時代の末期の5世紀後半から6世紀にかけて、7つの科目からなる「自由七科」(セプテム・アルテス・リベラレス、septem artes liberales)として正式に定義されるに至ったのである。<要出典>

自由七科はさらに、おもに言語にかかわる3科目の「三学」(トリウィウム、trivium)とおもに数学に関わる4科目の「四科」(クワードリウィウム、quadrivium)の2つに分けられる。それぞれの内訳は、三学が文法・修辞学・弁証法(論理学)、四科が算術・幾何・天文・音楽である。

哲学はこの自由七科の上位に位置し、自由七科を統治すると考えられた。哲学はさらに神学の予備学として、論理的思考を教えるものとされる。

この自由七科の編成は、キリスト教の理念に基づき教育内容を整えるため、ギリシア・ローマ以来の諸学が集大成されたものと見ることもできる。

13世紀のヨーロッパで大学が誕生した当時、神学部、医学部などの専門職を養成するための学部では、学部に進む前の学問の科目として自由七科は公式に定められた。ヨーロッパ中世の大学では、学生はこれらの科目を哲学部ないし学芸学部で学習した。このため現在でもヨーロッパやその大学体系を引き継いだオーストラリアの大学では、哲学は文学部でなく、独立の学部である哲学部で教えられることがある。

英米の大学ではしばしば、それぞれの学問を象徴として、講堂(オーディトリアム)の高みにぐるりと7つの学科を代表する女神の立像が飾られる。



内容

三学(トリウィウム)

文法学
論理学
修辞学

四科(クワドリウィウム)

幾何学
算術
天文学
音楽

日本におけるリベラル・アーツ

<日本におけるリベラル・アーツ教育>

日本でのリベラル・アーツ教育における米国との大きな違いは、米国における「リベラル・アーツ・カレッジ」は学部で幅広く基礎分野を学んだ後、大学院進学を前提としているのに対し、日本のリベラル・アーツを修了した学生の大学院進学率は低い点である。
その他の点においても、日本独自の発展を見せている。
日本におけるリベラル・アーツ教育は、「様々な知に触れることで、汎用的な思考力を養う」を軸に、主に3タイプに分けられる。

late specialization

大学入学時には細かく専攻を決めず、基礎分野を幅広く学んでいく過程で専攻を決める (東京大学、国際基督教大学などがこの形式→この2大学は「3愃檗廚眦てはまる)。米国の「リベラル・アーツ・カレッジ(教養)→大学院(専門)」というプロセスに近いといえる。学生にとって、「実際に学びながら、自分の専攻をじっくりと選ぶことが出来るというメリットがある。

4年間を通じて教養教育のみを行う

日本で広く行われている従来型のリベラル・アーツ教育。2000年以降に設置された国際教養学部の多くがこの形式である (国際教養大学、早稲田大学、法政大学など) 。理系科目は設置されていないケースも多い。専門性の弱さを指摘する声もある。

3愃欸

近年の日本で生まれている独自のリベラル・アーツ教育。専門分野を持ちながらも、複数の学問分野を横断した教育が行われる。単一の学問分野では対応できないテーマを扱うケースが多い。
一つのテーマを複合的な学問的視点から考察したり (慶応SFCなど) 、一つの専門領域を深く学びつつ、それを支える複数の学問領域も学ぶ (獨協大学、東京女子大学)。
同様の趣旨で、「副専攻制度・ダブルメジャー制度 (早稲田大学、上智大学、国際基督教大学、獨協大学など)」などを採用しているケースも見られる。


歴史

大口邦雄は著書『リベラル・アーツとは何か——その歴史的系譜』のなかで、東京大学教養学部と国際基督教大学 (ICU) 教養学部を日本におけるリベラル・アーツ教育機関の代表としてあげている。

前者の東京大学は、第二次世界大戦前の旧制高等学校の伝統を受け継ぐものである。旧制高等学校は戦後になって4年制大学に改組されると、多くの大学において教養部(一般教育課程・教養課程)がリベラル・アーツ教育の役目を担ってきた。しかし東京大学においては、教養部ではなく教養学部を独立した学部として設置した点で特徴的である。

後者のICUは米国のリベラル・アーツ・カレッジを範として戦後作られたものであり、小規模ながら人文科学・自然科学・社会科学の3領域を包摂した教育を行う点、そして米国リベラル教育学会の認定を受けるなど世界基準の教育を行う点で、旧来の大学とは一線を画すものとなった。リベラル・アーツ教育と国際性の2つを特徴とするICUの教育システムは、その後多くの大学にも引き継がれるようになる。

また旧制高等学校からの歴史を持つ大学群に関して事例を挙げると、浦和高等学校を継ぐ埼玉大学は当初設置の文理学部を1965年に教養学部へと改組した[11]。このほかの旧制高等学校からの歴史を持つ大学はその教養部を学際系学部に改組してきている。京都大学総合人間学部(第三高等学校)、名古屋大学情報文化学部(第八高等学校)、広島大学総合科学部(広島高等学校)などをはじめ、学際系学部として独立している。また首都大学東京都市教養学部も系譜をたどれば旧制府立高等学校を前身とする。

加えて、師範学校を前身とする国立の教育大学はGHQの指示で米国のリベラル・アーツ・カレッジを範として戦後に設立された大学である。これらの大学は、自然科学、社会科学、人文科学および芸術の専攻からなる少人数教育を行なっており、1970年前後に国の方針で教育大学教育学部に改組する以前はリベラル・アーツの訳語である自由学芸から引いた学芸大学学芸学部という名称であった。
なお東京学芸大学は教養系を、大阪教育大学は教養学科を設置し、現代的なリベラル・アーツ教育を行なっている。同様に、リベラル・アーツ・カレッジに範をとった津田塾大学は現在も学芸学部という名称を使用している。

21世紀に入ってからは社会科学及び人文科学の専攻やビジネスの専攻に限定した(自然科学を専攻対象としない)国際教養学部等の設置が目立ち、その事例として早稲田大学での学部設置や、公立大学法人の国際教養大学の設立が挙げられる。本来は人文科学・自然科学・社会科学の3領域すべてを包摂するのがリベラル・アーツの基本であるが、日本においては戦前の旧制高等学校の「文科と理科」及び戦後の高等学校の「文系と理系」の分類が先行し、「リベラル・アーツ」を掲げつつもいわゆる文系分野が主たる領域となって3領域すべてをカバーしないなど、取り扱う分野にかたよりがある場合もある。特に自然科学については専攻として設けられていないことが多い。

上記のように、旧来の一般教育・教養課程を改組することでリベラル・アーツ教育(もしくはリベラルアーツと直接の関わりを必ずしも明示しない学際教育)を担う学部・プログラムを設置する大学が少なくない。その豊かな教員構成を活用して、これらから敷衍されうる分野も扱われるようになった。この他、全学での単位互換を行うといった制度への取り組みも挙げられる。

なお一部で「教養学」という言葉を、学問の体系化された分野として用いることがあるが、「教養学」という名称を「学問の一分野」として用いた学術団体は2012年時点で存在していない。
例として2011年に設立された学術団体であるJAILA(日本国際教養学会)を挙げると、同会は会則で「学際的立場」を基礎としており、「学際的な学会」として研究活動を「哲学、歴史、社会科学、自然科学、芸術、教育、外国語、環境など」の多方面に広げている点を示しているのみである。[/size]

リベラル・アーツを行う大学

●教養学部にてリベラル・アーツ教育を行う大学

東京大学(駒場キャンパス)
埼玉大学
国際基督教大学 (ICU)
東北学院大学
東海大学
放送大学(放送大学学園法に基づく特別な学校法人)

●上記に類する学部(国際教養学部等)にてリベラル・アーツ教育を行う大学

早稲田大学国際教養学部
国際教養大学国際教養学部(AIU)
首都大学東京都市教養学部(東京都立大学既存学部を改組・統合)
上智大学国際教養学部(比較文化学部を改組)
千葉大学国際教養学部 (2016年4月開設)
法政大学グローバル教養学部
獨協大学国際教養学部 (また他学部でも「全学共通カリキュラム」として相当する教育が行われている)
創価大学国際教養学部
玉川大学リベラルアーツ学部
中京大学国際教養学部
桜美林大学リベラル・アーツ学群
帝塚山学院大学リベラルアーツ学部
広島女学院大学国際教養学部
宮崎国際大学国際教養学部(2005年の学部改組に伴い比較文化学部より変組)

●教育学部にてリベラル・アーツ教育を行う大学

東京学芸大学教育学部教養系>以下で詳細を紹介しています。
大阪教育大学教育学部教養学科

●リベラル・アーツ教育を主体とする女子大学

お茶の水女子大学
奈良女子大学
福岡女子大学
宮城学院女子大学
津田塾大学
東京女子大学
学習院女子大学
聖心女子大学
相模女子大学
同志社女子大学(英語表記はDoshisha Women's College of Liberal Arts)
大阪樟蔭女子大学
神戸女学院大学>総合文化学科という形で教えています。詳細は、こちら
福岡女学院大学

●伝統的にリベラル・アーツ教育を採り入れている理系大学

千葉工業大学

●学際教育を行う学部を持つ大学

群馬大学社会情報学部
名古屋大学情報文化学部(旧教養部)
京都大学総合人間学部(旧教養部)
神戸大学国際文化学部(旧教養部)
神戸大学発達科学部(旧教育学部)
鳥取大学地域学部(旧教育学部)
岡山大学マッチングプログラムコース
広島大学総合科学部(旧教養部)
徳島大学総合科学部(旧教育学部)
高知大学土佐さきがけプログラム
九州大学21世紀プログラム
横浜市立大学国際総合科学部(2005年に商学部・国際文化学部・理学部の3学部を統合)
宮崎公立大学人文学部
慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学部(SFC)
成城大学文芸学部
日本大学文理学部
多摩大学グローバルスタディーズ学部
札幌大学地域共創学群(2013年に5学部6学科を統合・改組、1学群13専攻に移行)
敬和学園大学人文学部
名古屋文理大学情報文化学部PR学科
プール学院大学国際文化学部
名古屋芸術大学 芸術学部 芸術学科 芸術教養領域 リベラルアーツ・コース

●リベラルアーツ教育を行う各種学校

自由学園最高学部(学校教育法上の大学ではなく、制度上は各種学校となる)

●東京経済・岡山・高知・九州の4大学のプログラムは独立した学部ではなく、全学部が協力して教育を行う特別なコースとなっている。学生には個別の学部ではなく、プログラム独自の学生証が発行される。

●その他

東京都八王子市にある大学セミナー・ハウスのシンボルマークは白地に緑の切り株であるが、それについている7枚の葉は自由七科を表している。

<転載、以上>

このサイトでは、地域教育のモデルとして、小金井を選んでいることもあるので、上記の教育学部教養系として教養科目(リベラルアーツ)を教えているとしている東京学芸大学の例をご紹介します。法政大学にもグローバル教養学部という学部があり、教えているのですが、小金井キャンパスではないようです。世界を多面的に教えるという学部で全て英語で授業がすすめられているようです。詳細は、こちら

【東京学芸大学の場合】>詳細は、こちらをご覧ください。

現状では、学芸大学で教養系と呼ばれていた一連の教科は、現在では、「教育支援」として、以下のジャンルで区分されています。その方針は、各ジャンルの詳細(こちらから)を見ると解るようにより、どんな人に向いているか、しかもどんな職業に就きたい人に必要かというキャリア教育という側面を強調して、提示されています。


【教育支援での7つのジャンル区分】

●生涯学習コース>地域教育は、このジャンルに集約されています。もちろん、一部の日本の地域研究が以下にある「多文化共生教育コース」にも存在しますが、殆どが海外の地域で、日本の地域研究者は僅かで、郷土研究というテーマではありません。

本コースは、広い視野と高い専門性、実践的指導力を持って、地域や職場、公民館・図書館・博物館、学校などにおいて互いにつながりあい広がる多彩な市民学習活動を支援する人材、および文化財とその保存に強い興味と関心を持ち、その教育的活用に意欲的な人材の養成を目的にしています。ものごとを社会的・科学的・批判的に見る力、他に共感し、交流し、協働していく態度を大切にする人を求めています。

●カウンセリングコース

本コースは、学校現場や社会で生じている心の問題に対応するために必要な心理学の理論や方法を学び、専門的な心の支援を実践する力を持った人材の養成を目的とし、教育支援に対する興味関心が高く、心理学の理論や方法論を用いてスクールカウンセラー等の対人援助職として活躍しようとする人を求めています。

●ソーシャルワークコース

本コースは、社会福祉の専門的知識と技術を持って、学校をはじめとする関連領域の専門家と協働しながら、児童、生徒、家族および関係者に対するソーシャルワークを実践できる社会福祉の専門家の養成を目的とし、社会的課題を多角的に理解しようとする意欲、柔軟な思考力、確かな基礎学力を持った人を求めています。

●多文化共生教育コース<歴史学や哲学などはこのジャンルにまとめられています。つまり、地域文化、郷土文化などという視点ではないのが良くわかります>

本コースは、グローバル化による多文化共生社会の進展に伴って増加しつつある日本の外国人や在外日本人に対して、学校等と協働して教育上の支援をしたり、海外において様々な教育支援活動をする人材の養成を目的とし、異なる文化・言語に関心を持ち、多様な価値観を持つ人々と積極的にコミュニケーションをして国際的に活躍したいという人を求めています。

●情報教育コース

本コースは、教育の情報化と情報通信技術(ICT)の進展に対応して、情報科学およびICTに関する専門的な知識とスキルをもとに、情報教育や教育の情報化に貢献できる人材の養成を目的とし、学校、地域社会、関連企業等において、情報教育を推進したい人や、ICTと人間や社会との関係を科学的に探究したい人、ICTの開発者として活躍したいという人を求めています。

●表現教育コース

本コースは、芸術表現に関する理論と実践的経験を学び、教育を含む社会的なコミュニケーションの場で応用できる人材の養成を目的とし、演劇、音楽、映像、美術、パフォーマンス・アート、文学等の多様なジャンルに対する興味と、いずれかのジャンルの実践経験を持ち、芸術体験の感動を教育などさまざまな方法を通じて伝えたいという意欲のある人を求めています。

●生涯スポーツコース

本コースは、体育、スポーツ、レクリエーションの各分野において、体力つくり、競技力の向上、健康つくり等を担う専門的指導者の養成を目的としています。そのため、学校教育現場や社会体育におけるスポーツクラブ等において体育指導、スポーツ指導あるいは健康つくりや体力つくりに強く関心をもつ人を求めています。

<学芸大学の例、以上>


<この項、作成中>

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