地域コミュニティの現状把握の報告ーモデル地区:小金井にて・2016年〜2019年

前項目で第一期計画案の課題の1として、設定した現状調査(3年間)の報告をしていきます。

地域の高齢者コミュニティの1
「シニアSOHO小金井」に高齢者コミュニティの発展傾向とその運営限界を見る


私が参加した2016年時点では、既に設立されて10年以上が経過し、その時点では、それまでの組織運営から、次への継承が模索されている段階でした。

1)設立期の「シニアSOHO小金井」とは

このコミュニティの母体は、1999年に三鷹で発足した「草の根パソコンクラブ」が発展して、「元気なシニアが自らの居場所と出番を創る場(プラットフォーム)の提供とコミュニティビジネス支援」を目的にNPO法人となったシニアのビジネス支援をすすめる“シニアSOHO普及サロン・三鷹”でした。その三鷹で培った事業を小金井でもと立ち上げたのがこの組織だったようです。
そうしたこともあって、組織の第一期の理事たちは、パソコンなどに詳しいメンバーで、その後、多くの趣味や他の地域生活の課題をテーマとした組織内のグループが誕生したことがわかりました。

ただ、小金井の場合は、シニアのビジネス支援という三鷹で見られた方向性は、じょじょに希薄になり、私が参加した時点では、ほとんどの団体内のグループ・サークルが趣味の会の域を出ることがなく、希望する高齢者が手を上げて、情報交換(メールやMLなどを活用)して、活動するというものでした。

第一期からの理事でWeb構築をできる担当者がそのWeb技術を提供し、情報を交換できるようにはしたものの、誰でも情報更新をできるような仕組みに至ることはないまま、Webにアクセスできない、Web情報に疎遠な高齢者も多かったようです。
こうしたことが災いしたのか、結果としては、シニアSOHO小金井では、メールでの連絡程度のコミュニティづくりがほとんどという高齢者の趣味サークルとなっていました。

具体的には、「歴史勉強会」「太極拳のサークル」「街歩きサークル」「山登り・旅行サークル」「映画鑑賞サークル」「高齢者の健康・身体づくりや認知症予防活動サークル」や「市の祭りイベントなどへの出店を推進する活動」などが主な活動でした。

ただ、そんな中でも小金井市の生涯学習課による事業として推進している「高齢者の地域参加講座」の事業委託を継続的に受託しており、それがこの団体への加盟者拡大の唯一の機会ともなり、年々一部の会員の退会はあるものの、入会者も一定程度は、確保できる状況を生み、事業継続がなされていました。

小金井市との協働、連携の難しさを発見する

前述の生涯学習課の「高齢者地域参加講座」との連携は、教育委員会の元での地域教育が目的の事業です。実際、小金井市での高齢者の働く環境としては、高齢者福祉のシルバー人材センター事業や実際のビジネス支援としては、経済課や観光振興課など多岐にわたる事業があるのですが、行政の縦割り構造が災いして、特定の事業連携は他の事業とのかかわりを少なくする傾向が見られ、特定の管理部門とのみがその協働対象となってしまうようでした。
このことは高齢者を鳥瞰的に見て、ネットワークしたり、協働推進することを難しくしているます。この課題への対応は、後の鬼籍予備校計画に重要な課題で解決しなくてはならない点であることが見えてきました。


第一期の初期には、大学との連携による市内の「誰でもトイレ」推進などの活動やフリーOSのUbuntsuなどの利用推進を模索する活動なども実現し、それなりの成果を生んではいたようですが、その継承を発案者から、次の世代へとつなぐ試みが難航していたようでした。

Ubuntsu事業は時代の流れで、小型パソコンによるプログラミング教室から、子どものプログラミング教室などへと一部の発展を見せ、継続されてはいました。「誰でもトイレ」事業は、継続されないまま、途中で停止した状況でした。
結果として、団体全体の方向性は、第二期に向けて、主に高齢者間の生活・娯楽交流事業を主とした活動へとシフトしていました。そうした活動内容を推進するのにあった組織運営体制と理事会へのシフトも進んでいました。
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