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中学校道徳教科を
「教科書」とその採択現場と文部科学省の姿勢・学習方針
から知る試みー(1)文部科学省からの教育ビジョン提示


このコンテンツでは、実際に行われている「道徳の授業」は、現場それぞれで異なっているかもしれません。
ただ、あくまで「教科書を利用している」、「その教科書は文部科学省の指導で内容構成されている」という意味では、実際の道徳の教科書とそのコンテンツ作成を指導的に進めている文部科学省の方向性を知ることが第一だと考えました。

<小学校・中学校の道徳教育とは>

これについて、文部科学省では、先ず、小学校については、その指導要領での「総則(こちらをご覧ください。)」では、以下のように道徳教育については、説明してます。


<小学校・総則より、転載>

2 学校における道徳教育は,特別の教科である道徳(以下「道徳科」という。)を要として学校の教育活動全体を通じて行うものであり、道徳科はもとより、
各教科、外国語活動、総合的な学習の時間及び特別活動のそれぞれの特質に応じて、児童の発達の段階を考慮して、適切な指導を行わなければならない。


道徳教育は、教育基本法及び学校教育法に定められた教育の根本精神に基づき、自己の生き方を考え、主体的な判断の下に行動し、自立した人間として他者と共によりよく生きるための基盤となる道徳性を養うことを目標とする。

道徳教育を進めるに当たっては、

人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念を家庭、学校、その他社会における具体的な生活の中に生かし、

豊かな心をもち、伝統と文化を尊重し、それらを育んできた我が国と郷土を愛し、個性豊かな文化の創造を図るとともに、

平和で民主的な国家及び社会の形成者として、公共の精神を尊び、社会及び国家の発展に努め、他国を尊重し、国際社会の平和と発展や環境の保全に貢献し未来を拓く主体性のある日本人の育成に資する


こととなるよう特に留意しなければならない。


<転載、以上>

そして、実は、総則では、中学校も全く同じ文章を掲載しているのです。つまり、発達段階に合わせてという部分が異なる内容につながるだけで、基本理念は全く同じと内容です。それを理解しておいてください。

<小中学校の先生が道徳で教えることは、簡単にいえば、上記の総則にある以下の内容「言葉とその意味するところ」を教えることになります。>


「人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念」
「豊かな心をもち、伝統と文化を尊重する」
「我が国と郷土を愛し、個性豊かな文化の創造を図る」
「公共の精神を尊び、社会及び国家の発展に努める」
「他国を尊重し、国際社会の平和と発展や環境の保全に貢献する」
主体性のあるそんな日本人に育つように教えるということでしょうか?

まず、これらを教える側が十分に理解する必要があることが良くわかります。そして、難しくないとするために教え方の参考例が提示されるのです。この通り教えれば大丈夫という話です。


文部科学省は、これらの指導要領・総則の理念をより具体化したものとして「私たちの道徳」という文部科学省のこういった教え方をしてほしいという参考教材を提示しています。その中身は、事例として、先人の言葉や物語、エピソードなどとその理解への導き方がまとめられた小冊子です。

いうなれば、こうした教科書を作って、指導してくださいというお手本の提示です。



結果どうなるかといえば、選定教科書となるために教科書会社は、このテキストを踏襲することになります。一番簡単な方法は、この「私たちの道徳」で例示されている物語や事例をそのまま、掲載するという手法になります。以下、その実態をこの「私たちの道徳」の内容とともに教科書採択への潮流を「次の項目にて」ご紹介していきたいと思います


<この項 了>
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